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元箱根 温泉民宿 湖月

箱根の湯めぐり その6

~ 元箱根 芦の湖畔 お食事処&温泉民宿 湖月

* 造成泉のミュータント的な鮮度感あり。


アクセス : 見かけだけだと、うっかり見落としてしまいそうな、観光地に良く在る、ただの食堂ですが、元箱根の山側から下ってきたところで、左右に道が分かれるところに位置しています。



施設&料金 : 600円 芦ノ湖側が食堂で、裏側が温泉利用客のための民宿フロントになっています。いずれにせよスペース的に狭い、鰻の寝床のような奥行きのある店です。
温泉 : ☆☆☆ 町営の源泉=元箱根 大芝系の造成泉ですが、鮮度が抜群です。ただし、温度は高め。硫黄の焦げたような甘い独特な匂いがします。浴感的には、ねっとりしています。



効能 : ☆☆☆☆ たしかに温度も熱いのですが、成分的に、なかなか身体に効きます。



* さて、ここも造成泉(=火山の噴気に水をあてて温泉を人工的に作る技法。箱根の温泉でも観光地化されている新規の温泉の大半がこれにあたる。)ではあるが、その概念を覆すほどに、なかなか良い温泉である。



 一般的に、その名が示すように、造成泉の印象は、造成地の分譲住宅のように画一的で、どこか借り物のような、よそよそしさ、奥行きが無い、味わい深さのなさ、見た目で成分が濃いようでいて、何故か味気ない、そんな共通項がある。



 多分に、高度成長期の気運のなかで育まれ、拡大し続けた都市の周縁部への《団地造成》に、そのニュアンスが重なるものが多分にある。箱根の観光事業も、同じような色彩が濃厚であり、その反映が、白濁して濃厚に見える硫黄泉であると謂ってもいいくらいだ。



 しかし、このように造成泉であっても、供給先が違うと印象がまったく違ってくるし、掛け流しで使用すれば鮮度良く、その地域の温泉の質として味わえるようなものとなる。



 この湖月に浸かってみれば、天然温泉は◎、造成泉は明らかに×、といった従来の一面的な図式だけでは判断できないケースも存在していることを密かに痛感させられるものだ。



 それは、天然鰻と養殖鰻の質的な差にも言えることだ。天然鰻が、味的に万人向きだとは思わないし、だいたい常日頃から手に入れられるものでないところに価値があるのと同じである。



 反面、養殖鰻は、一年を通じて、どこかしらの産地を選べば、ほぼ一定的な高品質を確保できるし、きちっとした工程を経て調理すれば、何物にも変えがたい良質の蒲焼が食べられるのだから、日常的には、これを除いては考えられない。



 温泉は生き物である、もちろんデリケートで傷つきやすい。でも、もちろん、繊細さが求められるがゆえに、その性質に見合った取り扱いができる環境が、万が一でも、整えられれば、その答えが出る場合も多くなってくる。

 

 それが造成泉であれ、人工泉であれ、天然湧出泉であれ、それぞれが、それなりの特徴と価値をもって、存在するものである。そのあたりのコツを、十分に区別し、弁えていくことで、案外、温泉めぐりにも多大な幅を持って楽しめるというものだ。



 温泉の理解に必要なのは、各個人の思い込み以上に、正しい知識とさまざまな価値を認めていくことの総和である。



 けっして、侮るなかれ、造成泉!と、少なくとも、私には、今回の収穫があったように思える。
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