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箱根芦之湯 きのくにや ー1

箱根湯巡り その4 芦之湯 きのくにや

~ 第四章 : 創業 江戸時代中期1715年 紀伊國屋旅館 



1.老舗ゆえの苦悩と煩悶の日々に想う。


 箱根七湯でも、もっとも標高が高いところにあり、古くから文人墨客、政府要人たちの避暑の逗留地であった、芦之湯 《きのくにや》を、真夏に何年か振りで、訪れることになった。前回は、立ち寄り湯であったために、ゆっくりと湯に浸かる心のゆとりが無く、失礼した。



 いつかはきちんと宿泊して、ゆっくりと湯船に浸かってみたいものだと思っていたが、やっとその思いが叶った。前訪した、その当時、源泉地を整備しなおす改修工事が母屋で進んでいたのを憶えている。



 そんな折、その源泉地の一角が新しく貸切施設となって、更に生まれ変わりつつあるという話を伺い、温泉オフ会の皆とその共時体験を分かち合った。
 温泉は変わらず湧出し続けるのかもしれないが、旅館の運営は湯舟を充たすほどに、常に順風満帆であるとは限らない。明治十二年:本館が木造三階建ての贅を尽くした繁栄時も、やがて大正の関東大震災により消失。



 されど、温泉を愛する人のこころは消えず、今に至るも、その温泉に対する要望やニーズの多様化により、少なからずも経営を揺さぶられ続けられることになる。
 濁り湯がある。白濁し、硫黄の臭いが立ち込める湯舟に、少なからず人気が集まるのは致し方ないことだ。そんな視覚的イメージや硫黄がもたらす覚醒効果のおかげで、ひとは時に山奥にまで、その洗礼を授かろうと、温泉場を彷徨い求める。 ただし、何かが違っているかもしれない。彼らが追い求めるのは、温泉と謂う名ばかりの危ういイメージの亡霊であって、つねにそれが現実に見合った本質であるとばかりは限らない。いくつかの源泉をミックスすることは、それによって豊穣なゴージャス感にも似た幻惑が生まれるが、一方では、前面に是が非でも押し出したい自己主張をも混ぜこぜにしてしまい、挙句の果て純粋で美しいニュアンスさえ薄め戻してしまう。
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