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河出(市民)文庫のバージョン

『 贋作吾輩は猫である 』 にみる、河出(市民)文庫の4タイプ



 河出書房から発刊されていた、市民文庫は、まず昭和26年4月に『 贋作吾輩は猫である 』の初版を出している(写真下段左)、その10日後、再販を発刊。装丁は同じ猪熊弦一郎になるものだが、帯はさほど変化ないが、表装の印刷がオレンジから黄色に変化している(写真下段右)。その後、河出文庫と名前が改変されて、昭和29年に新装版の文庫が刊行されている(写真上段右)、そのうち一部の作品が、河出文庫特装版として、野間仁根による、彩色されたカバー装幀として、昭和31年に再リリースされている(写真上段左)。



 こうしてみると、河出書房版の百閒の贋作猫は、都合4パターンが存在していることになる。未だ探せば、もっとちがったバージョンもあるのかもしれないが。 百閒の著作を集めるに当たり、当初、ベースになるものは、他人のコレクションの一部から切り崩されたものも無きにしも在らずであるが、できるだけ単発で、それも市場ではなく、古書店の何気無い書架から、手にとって探していきたいというのが自分のこだわりである。



 たとえば、旺文社の文庫も、一括で値段が表示されている一山を購入すれば、それで事足りるのであるが、苦労して、あちこちの古書店を廻ったついでに一冊づつ、小まめに購入していく、そんな愉しみを買ったようなものだ。

 

 目録を利用したり、絨毯爆撃と称して、全国の古書店に隈なく電話によって、在庫の有無など、事前確認などしていた日々が懐かしく思える。今となっては、WEB上で、簡単に、どこにどんな在庫があるのが確実に調べがついてしまうのでは、かえって蒐集に賭ける情熱は失せてしまうものだ。



 だから、どんなに小さく、寂れた古書店の軒先も、いまだに一冊づつ、めくっては、どんな掘り出し物があるのか、ワクワクさせる、それが私にとって古書道というものなのである。
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