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西荻窪 坂本屋のカツ丼

西荻窪 坂本屋のカツ丼

創業80余年、飾らぬ町の食堂、

目の前に出された、あたりまえのカツ丼




 最近、ごく当たり前のモノが、当たり前に美味しい、素直に、そう思える機会が減ったような気さえする。悲しいかな、食欲全開から減退期に到ってきて、単純に歳を取ったからだろうか?いや、これは、ひとえに舌が贅沢になってきたからでさえなく、単なる思い過ごしで、過度に美食という錯覚を常日頃、味わされているだけ?ではないだろうか。



 しばし、サケのように生まれついた川へと原点回帰への日々も必要である。そう、町の中華屋で、パイプ椅子に座りながら、むさぼり喰ったタンメンが異様に旨いとか、まだ足りなくて、餃子を後から注文したら、それも、なかなかイケる味だったとか、そんなくらいがちょうどいいんだけれど、どうして、限定20食とか、やれフカヒレ一匹使ったとか、前面に出そうとするんだろう。



 インパクトが強いもの、味が濃くて、辛くて、旨みが強くて、そんなものばかりに惑わされていたら、舌が可愛そうなことになってしまう。何事も、控えめに、ごく、アッサリと仕上げる、構えずに、さらっと味わうのがいいのだ。そんなこんなで、食堂の昼飯、王道、カツ丼である。



 美味しいトンカツ専門店で、わざわざ特上のカツ丼は喰いたいとは思わないが、蕎麦屋で、大衆食堂で、あるいは海の家なんかで、カツ丼やカツカレーなんてのは、ちょっとした極上の楽しみのひとつだ。仕事が忙しい合間に、頼む、出前のカツ丼なんていうのも、なかなか珠玉の選択肢なのである。



 おいしいもののランキングとかは、そうそう気軽に決められないものなのだ。そのときで、ひとによっても捉え方は違うし、財布の具合によって、満足具合も自ずと違ってくるのだから、でも、ジャンルごとに、評価されるポイントが決まってくる、っていう傾向はあるのだと思う。



 焼餃子だったら、ビールに合うようなニュアンスのものとか、すき焼きだったら、少々値段は張っても、お肉の質が良いお店が良いとか。カツ丼にも、カツ丼のステージとステータス(属性)が、おそらくあって、それが自分にとって、こういうものである、ということ、それが坂本屋のカツ丼な訳である。  アクセス : 西荻窪駅、北口から北へとまっすぐに伸びる北大通り(=北銀座通り)を少し歩くと、分かりやすく、すぐ左手にあります。和風庭園があって、唐破風の立派な銭湯=玉乃湯がある小路のひとつ手前の角です。坂本屋さんは、創業大正12年という、老舗で、こけし屋さんとともに、忘れてはならない、謂わば、西荻窪を代表する顔なのです。



* 杉並区西荻北3-31-16 日休

11:30~15:00 17:00~21:00



 カウンター席も含めて、わずかに10席あまりのとても狭い店内ながら、入れ替わり立ち代りで、ひっきりなしにお客が訪れて、お昼時だったら、ほぼ、つねに満席。どこの町にもある中華屋さんで、メニューには、ラーメン、チャーハン、日替り定食など、ひと通りあるにはあるのですが、ほぼ100%、お客さんは、カツ丼!と勢い良くコールして席に着きます。



 店内に居た時間帯で、オムライスと餃子を頼んだのは、わずかに2人だけ。いかに、この店では、カツ丼がメインメニューで、よっぽど人気/威力あるのか、知れるというものです。店は、家族だけで経営しているみたいで、おじいちゃんがテーブルを回ってオーダーを聞き、おばあちゃんが洗い場、旦那さんがカツを揚げ、奥さんがカツ丼をひたすら仕上げる、娘さんが伝票とレジ管理、そんな流れ作業がバッチリと出来ているようでした。



 カツ丼 : 750円 ☆☆☆ これは、確かに美味しいですね。単品で頼んでも、味噌汁とお新香が付いてきます。やや高めの価格設定です。ここのカツ丼の最大の特徴、あるいは見せ場とは、オーダーが入ると同時にカツを揚げて、そこから順次作り始めること、つまりカツ揚げたて、なおかつ、カツ丼としても作りたてなので、不味いはずもありません。



 トンカツは、肉が柔らかく、どんぶりのサイズとジャスト&フィットな仕上がりです。卵、肉、つゆ、ごはん、これらの配分が絶妙で、かなり甘めな汁が、多めに御飯へと、ひたひたと馴染んで、不思議と後引く味わいが絶妙です。カツ丼という単体ジャンルとしてみる限り、かなりの傑作な部類ではないでしょうか?* 西荻窪には、見るべきポイントが実に広範囲で、多い。それは、まちが、駅の北側にも南側にも同様に開けているからである。NPO法人 西荻まちメディア 作成による、《 西荻まち歩きマップ 》に拠ると、北側は、青梅街道沿い、井草八幡前のうな藤さんから、南側は、五日市街道沿いのうなぎ田川さんまで、実に150以上もの店舗や名所が記されていた。



この広大なる領域、大概は廻ったつもりでも、まだまだ見落としている場所も多い。なにしろ、ギャラリー、リサイクルショップ、アンティークショップ、古書店も合わせると、その数だけでは、都内随一(銀座除く)ではないかと思う。



 また、この辺りの特徴として、道が斜めに広がっていて、さしずめひし形のように大きく駅から離れて、遠ざかっていく傾向にあるので、その4隅をすべからく周っていくのは、かなり難易なのである。
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