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齋藤茂吉と鰻

齋藤茂吉の愛した蒲焼の缶詰



 鰻好きの文士の代表といえば、歌人 齋藤茂吉である。茂吉は、大正から昭和という戦争や震災を挟んだ激動の時代を生き抜きながら、好きな鰻を食べ続けること、一千食!とも言われている。



 「 十余年たちし鰻の鑵詰をしみをしみてここに残れる。 」 

 ( 茂吉 最晩年の歌 )



 長男である齋藤茂太は、このように回想している。



 「 空襲で全焼するまで私は南青山の自宅で生まれ育ったが茂吉の鰻は、ほとんど表参道の佐阿徳からとっていた。それも決して上ではなく中以下でよかった。父は鰻であれば満足だったのだ。鰻を食べると、たちどころに目がらんらんとしてきて樹木の緑も生き生きとみえる。と茂吉が言ったという。 」



 回想のなかで、触れられた鰻屋の実名では、築地の竹葉亭、表参道の佐阿徳、道玄坂の花菱などが、もっぱらホームグラウンドであったようだ。 さて、ここで注目に値するのは、戦中で思うように物資の配給がままならない時節に、隠れて鰻を食べたい思いから、ついに缶詰を、しこたま買い占めておいて、昭和16年戦前~20年終戦まで、疎開先で、コツコツ食べていたそうな。それが、この浜名湖食品(創業昭和9年)による蒲焼の缶詰である。蒲焼の缶詰は、いまも立派な商品として流通していた。



 今回は、とくに個人的に好きな肝の蒲焼を選んで食してみた。たいへんに美味しいものだ、肝の佃煮なるものも見たことがあるが、それよりも塩分は少な目かもしれない。御飯の友というより、やはり酒のあてと謂うべきか。



 肝焼きの美味しさは、焼き立てで、その香ばしい炭の香りなんぞ、よいものだが、冷めても、また美味しいものである。
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