川崎・南幸町 西口通り 桐の湯@尻手・川崎
黄褐色の鉱泉銭湯
南武線尻手駅から、第二京浜を超え、西口通りを歩き、南幸町のバス停まえにある、ビル銭湯が、桐の湯さん。JR川崎駅西口駅からも、歩ける距離。
このあたりは、矢向、綱島、生麦と数々の黒湯銭湯に囲まれた地域に位置しているが、こちらは、ちょっと単純鉄泉っぽい黄褐色の鉱泉を加熱した銭湯です。系統的にみると、どちらかといえば、かなり海水に近い成分の”昭和町・川崎大師 日の出おふろセンター”とか、鉱物臭があって鮮度感バッチリな”鶴見市場 平安湯”、あるいは、濾過・希釈されているが、”矢向湯”に泉質的なニュアンスは似ている。
* 川崎市幸区南幸町3-56 5の付く日は休
14:30~23:00
ナトリウム-炭酸水素塩冷鉱泉(低張泉・アルカリ性) : ☆☆☆ (個人的な体感による効能=とてもよく温まる!すばらしい)
湧出量は、毎分150リットル、なんと、わずか、100メートルの地下から汲み上げ、16.7度の鉱泉を、希釈なしに、加熱して、ひとつの浴槽で使用。源泉カラン(の蛇口)から見る限り、初めから、黄褐色な濁りを有した、口に含むと、かなり金気臭がする鉱泉。浴槽内でも、目視できるくらいの大きな湯華、リモナイトっぽいオレンジ色のものが多数浮遊している。
蛇口からの源泉は、かなり金気臭がするものの、浴槽内では、ほぼ無臭で、カルキ臭もまったく気にならない。成分比では、温泉規定には達していないようにも思えるが、お湯に浸かった感じでは、鉄泉特有の温まり感、浴後の肌スベ感もあって、温泉並の浴感が強い!かなり穴場の温泉銭湯としておススメである。 続きを読む
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神体山(日本の原始信仰をさぐる) /景山春樹著 山を御神体とする神社が各地にあります。それが、神体山信仰であり、神社の原始的・始原的な本来の姿なのでしょうが、古墳に葬られた氏族への祖霊祭祀が、しだいに定着農民たちの農耕豊穣信仰へと形を合致させていく過程があります。
神体山と磐座・磐境、山宮と里宮、荒魂と和魂、日吉大社や伊吹山、三輪山など、筆者は、各地の神体山信仰の実態と由来を分析し、そのルーツに迫って、いまいちど原始信仰からの魂のながれを、蘇らせます。
『 高い山は、天(あま)に通じ、遠い島は、海(あま)に通じる。山宮はやがて忘れられ、人家や集落にもっとも近い里宮や田宮にしだいに信仰の中心が移ると自然神道的な形態はしだいに社殿施設や宗教儀礼の形式に重きをすえて、いわゆる社殿神道の形式的な完成と、また同時に祭神の人格的な固定化へと向かうのである。 』
通過儀礼、春祭りと、秋祭り、すなわち、春に神さまを山から降してきて、今年一年の豊穣を祈願(祈年=としごい=祈り乞う))する、また、秋に成ると、実りに感謝(新嘗祭)して、また山へと送り届ける。その季節の繰り返しと、祭ごとの起源は、やがて、神社と言う人びとが居住している場所へと社殿・拝殿として定着し、また儀礼的な部分も整備されていく。その祭りごとをおこなってきたうえで、形骸化したものが、御輿だったりもするわけです。
古代祭祀まで魂の原型を辿って、そこから、神道や信仰の日常的な場面へと解説されている書物が少ないだけに、こうして、ひととおりの流れが把握できる、好著だと思う。さいきんは、ともすると、現世利益的な御守りやら、意味も解せずにパワースポット巡りなどが流行っているようだが、その意味合い、つまり先祖たちが、気づき、築いてきた魂の鎮め方にも想いを馳せてみるのも重要かと思える。
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横手やきそば考
それは、C級寄りな、ローカルフードだった。 東京の某所で、はじめて、秋田の"横手やきそば"なる、B級ローカルフードを口にした。なんでも、その特徴は、まず、麺は、茹で麺仕様、それを、まるで、釜玉うどんやカルボナーラのように、ウスターソースや玉子をかき混ぜながら、和えて食べるような感覚です。これって、焼そばなの?っていうぐらいに変わった食感。
東京で、濃いめのソース、ギトギトに強く炒めを利かせた、鉄板焼ソバの類を連想していると、思わず、肩すかしを喰らう。印象が、やわらかくって、優しい、そして、味付けは、薄味で甘い。麺は、見た目、黄色っぽい、まるで、札幌らーめんみたいなもので、それを茹で上げて、特製の甘いウスターソースに豚挽肉、キャベツを炒めたなかに投入して、茹で汁が少し入った状態で、和えて、それに半熟の目玉焼き乗せ、福神漬け(紅ショウガでは無い!)を乗せて出来上がりである。
味は、実際に、食べてみないと、正直、わからないと思う。でも、これまでにない、料理ではある。地元、横手には、このタイプの焼そばだけを売っている、やきそば屋が存在しているのだそうだ。表記は、あくまで、”やきそば”、とだけ記する。東京の下町に、もんじゃ焼があり、静岡には、しずおかおでんがあるように、もとは、子供たちが腹をすかせて、下校途中に食べたであろう、そんな味を継承して、甘くて、それでいて、シンプル(チープ)な味わいなのだろうと思われる。
盛岡に、じゃじゃ麺があり、四川に、汁なし坦々麺があるように、アレンジを変えつつ進化しているような気さえする。これは、甘いウスターソースのタレに、挽肉、きゃべつ、などを混ぜた、それと同一ライン上の食べ物のような気がする。なお、現地では、もつなども、具材に入るが、基本は、キャベツ、豚ひき肉、目玉焼き、福神漬けらしい。
食べてみた感想としては、不味くは無く、それなりに優しい、家庭的な味ではある。しかし、これ以上、追究するつもりは、もうとうないし、ランク的には、B級ではなく、もう少しC級寄りなグルメだと思う。
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とんかつ とん喜@銀座6丁目ソニー通り
東京で、おそらく、いちばん旨い、カツ丼
腹ペコだった若い時分なら、いざ知らず、”かつ丼”って、案外、いまとなっては、食べる機会が巡ってこない。なぜなら、とんかつ専門店では、きまって、ロースかつ定食、蕎麦屋では、たいがい、カレーうどん、食堂では、ナポリタンを食べてしまうからだ。
そんなときでも、かつ丼が旨いと聞き付けて、思わず入ってしまう店もある。外堀通りより、一本裏手にある、ソニー通り沿いに店は有り、目立たない地下の店だが、カツ丼定食の大きな看板を路肩に見つけたら、急な階段で、地下一階へと降ります。
* 中央区銀座6-5-15 B1
年中無休 土日祝=ランチのみ
11:30~15:00 17:00~22:00
かつ丼定食 : 900円
☆☆☆☆
なんだぁ~このトンカツ、ハムみたいに薄っぺらいこと。厚さは、約6mm。そう思いながらも、食べ進むうちに、思わず、にんまりと笑顔になっていく自分がいる。豚肉の質がよい(平田牧場三元豚仕様)ので、たとえ薄くっても、正直、旨い、ウマすぎる!甘めの味付けのタレ、しっかりと玉子と共に濃い味が染みて、なお、よし。ご飯を食べ進むうちに、ツユだくになって丼ぶりの底に残っていくのがちょうどいい。御飯は、会津産。
特製かつ丼定食なら、少しは、肉のボリュームが多いらしいが、たいていのひとは、並のかつ丼を頼んでいるから、そう違いは無いと思います。定食は、アツアツの豚汁、お新香がついて、東京のど真ん中、銀座で、900円で、かつ丼、とん喜が、やっぱり、旨い!
* お新香=◎ 豚汁=△ カツ丼=◎
店の雰囲気=× ちょっとねぇ~、客あしらいも急いて、大衆店(繁盛店)ゆえ、追い立てられるようなせかせかとした雰囲気あり、もっと落ち着いてたべられれば、もっとイイかもしれないけど。CPは、バツグン!ロースカツ定食も食べに行きたい。 続きを読む