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山に生きる人びと / 宮本常一

山に生きる人びと(日本民衆史2) / 宮本常一



 全国津々浦々、まことに隈なく歩いた宮本常一の足跡を思うとき、測量によって日本地図を完成させた、伊能忠敬の姿が、ふと、オーバーラップしてしまう。忠敬は、測量を通じて、地道ながら、自らの足と目と数値で日本を感じ取り、ある意味、普遍的な、紛れもない国土の姿を、人工衛星・ランドサットから俯瞰するが如くに、こころに捉え続けてきた。



 宮本は、日本のあちこちで、実際に暮らす人びとの営みやら、感情の温もりがある生活のなかで、いっしょに体感したものを、記し、聴き、目撃してきた。それは、民衆のせいかつに基づく、ながい歴史の測量であったかもしれない。



 まわりを海で囲まれたわが国では、交易などの観点もあり、宮本は、海からの視点を、殊更、説き、また、それに関する文章も多い。それでも、日本国土の大半を思うとき、山岳・山間部の多さもまた、ひとびとの暮らしのなかで、特殊性を秘めたものとして、語るにふさわしいものとなっていた。



 「 山の中で早くから くらしをたててきた人びとには、野獣をとろうとして住みついた者、山にある木や草を生活用具として利用しょうとした人、銅・鉄のようなものを掘って歩いた人たちなどいろいろある。つまり初めは群れをなして狩猟・採取をおこなっていた者のうち、農耕を中心として生活する集団により多く接触する機会を持った狩猟集団は漸次解体して農耕に転じる者と、個々に四散して旧来の生活をつづける者となり、個々に狩猟をいとなんでいる者も、旅人と接触し、やがては山間に立地する農村の農作物を野獣の被害から守るために、農村に結びつくようになったと見られる。  」



狩人を、マタギと呼ぶのは、又木なる又がある木の枝を使用して鹿や猪などの獲物を仕留めたことに起因しているらしい。今で言うところのサスマタみたいなものだろう。狩人は、本来、神の管理下にある森において、野獣を獲るという行為のため、殺生することで、そのことに対し、神の歓心をかわねばならぬと考えた。



 そのため、狩人たちは、早くから山岳信仰の基と為り、その重なった部分を共有していた。仏教において、死者の霊が、海や山に中に行くと考えられていたことから、山中浄土信仰、山野跋扈する修行者と狩人の接点は多かった。



 東北の温泉地では、土産物屋で、こけしを売っているが、この起源は、木地屋が、木地挽きの傍ら、余技として、木屑・木っ端で、人形=こけしを作り、売っていたことに端を発しているらしい。そのルーツは、山に生活していたものから、だったのだ。



 木地屋は、ろくろを使って、椀や盆、あるいは杓子などを作り、移住しながら、時たま町へと降りて、それらを売って生計を立てていた。しかし、宮本によれば、仏像や仏器(経文を入れた多重塔など)を作るのが主たる仕事で、しだいに、食器類へと変遷してきたと見ている。

 炭焼きの起源もまた、山の民の生活から見て取ることが可能である。古くは、砂鉄や銅、銀の精錬に必要な火力として、炭の力を必要とした。そのために、精錬のための木炭生産の歴史が鉱山業とともに全国へと広まり、そののち需要が増えた一般用の木炭生産へと自然に移行したのだという。



 山の民は、木地屋とよばれる木工民が、寺院建造のために労働力となって寄与し、それぞれが身に付けた特殊な技能をもって、次第に里人(平野の民)と接触を保つようになっていった。その山間部における特色には、養蚕、サンカの蓑作り、会津地方の屋根葺きなどがあった。



 「 山中に畑作を主として生計をたてている集落は前述の如く、その初めから水田農耕の経験を持たないものが大半で、したがって狩猟採取生活から畑作農耕へと進んだものと見ていいいのではなかろうか。野獣が農耕をさまたげる山中に入ってなお耕作にしたがわねばならなかった理由は、耕作が最初の目的ではなく、野獣を狩ることが本来の目的であり、狩猟による獲物の減少が、山中の民を次第に農耕にしたがわせ、さらに定住せしめるにいたったものと思われる。つまり焼畑集落は、その最初から焼畑をおこなっており、しかもさらに古くは狩猟を重要な生活手段としていたと見られるのである。 」

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内田百閒 / 無絃琴・菊世界に記述がある、蕎麦屋 中村屋

内田百閒 / 無絃琴より

”菊世界”に記述がある蕎麦屋 中村屋




 ある日、わたしは、例によって、内田百閒の作品を捲っていて、こんな一節を見つけた。昭和9年刊行の文集 : 「 無絃琴 」に収められている、菊世界と題された掌編がある。ちょっと、長いけれども、引こう。



 「 今年の正月に、法政大学の騒動で、学校の先生を止めて以来、家に籠居して、身体を動かす事が少いので、午後を廃して、蕎麦の盛りを一つ半食ふ事にきめた。



 蕎麦屋は近所の中村屋で、別にうまいも、まづいもない、ただ普通の盛りである。続けて食ってゐる内に、段段味がきまり、盛りを盛る釜前の手もきまってゐる為に、箸に縺れる事もなく、日がたつに従って、益うまくなる様であった。うまいから、うまいのではなく、うまい、まづいは別として、うまいのである。



 爾来二百餘日、私は毎日きまった時刻に、きまった蕎麦を食ふのが楽しみで、おひる前になると、いらいらする。朝の内に外出した時など、午に迫って用事がすむと、家で蕎麦がのびるのが心配だから、大急ぎで自転車に乗って帰る。



 たかが盛りの一杯や二杯の為に、何もそんな事をしなくても、ここいらには、名代の砂場があるとか、つい向うの通に麻布の更科の支店があるではないかなどど云われても、そんなうまい蕎麦は、ふだんの盛りと味の違ふ點で、まづい。八銭の蕎麦の為に五十銭の車代を拂って、あわてて帰る事を私は悔いない。 」



 百閒の合羽坂寓居時代、昭和4年~12年の間、”市谷仲之町9”に住んでいた。代表作=冥途(三笠版)ほか、続百鬼園随筆、旅順入城式、王様の背中、百鬼園俳句帖、ほか、数々の珠玉の作品群が生み出され、次々に文集としてまとめられて、単行本が出版されていた時機である。

 



 ひょっとしたら、この文章に書かれていた、蕎麦屋の中村屋さんは、いまでも現存しているのかも知れない。ふと、そう思った。調べてみると、筑土八幡町に、大正6年から続いている、中村屋という同じ屋号の蕎麦屋を見つけ出した。筑土八幡からは、距離的にも市谷方面は、ほど近い。とくに、大久保通りを辿っていけば、市谷柳町交差点で、合羽坂がある市谷仲之町へと外苑東通りでつながっている。おそらく、そうだろうと思った。



 筑土八幡にあった中村屋さんは、2007年神楽坂へと移転、新装オープンしている。はたして百閒が、合羽坂寓居時代に、毎日食べ続けてた蕎麦屋であるか、いまは確認はできないが、後日、自分は、神楽坂にある手打ち蕎麦 中村屋さんへと足を運んだ。



 実際、いまでも百閒と関わりがあるお店が残っているケースも珍しくはない。鰻が気に入っていた頃、番町に住んでいた百閒は、同じように、毎日のように鰻を食べ込んでいた時機もあった。蒲焼き1人前だけを、毎晩、7時頃に届け、酒の肴として「 大の月の31日の中の29日間食べた。 」そして、秋本さんは、いまでも麹町に店を構えている。

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(閉店)そば切り 酒膳 手打ちそば 中村屋@神楽坂上

(閉店)そば切り 酒膳 手打ちそば 中村屋@神楽坂上

創業大正6年の老舗蕎麦店

筑土八幡より2007年末に移転オープン


 都営大江戸線、牛込神楽坂駅から、徒歩数分、大久保通りの神楽坂上交差点へ、神楽坂通りを第一勧業信用組合が見えたら、左手の小路を入ったところに、手打ち蕎麦 中村屋さんの店舗があります。なお、すぐ先には、神楽坂茶寮があります。



* 新宿区神楽坂5-7 日休(土祝不定休)

11:30~15:00 17:00^22:00



 以前は、筑土八幡のほうにありましたが、2007年末に、こちらの神楽坂上に移転新装オープンしています。カウンターと、小振りのテーブルがあり、狭くもなく、ほどよい空間が心地よい。大正6年創業と云う、老舗ながら、町場の蕎麦屋という気さくな雰囲気と本格的な打ち場があって、けっこう頻繁に打っているようなので、打ち立ての蕎麦が頂けるお店です。夜は、日本酒と肴の居酒屋風にもなります。



 2色そば(変わり+せいろ) : 1300(せいろは大盛仕様)

☆☆☆



 せいろだが、悪くはない。打ち立てが食べられるのが嬉しい。若い店主は、おそらく、蕎麦打ちとしては、まだまだ、これからだと思われるが、成長を期待しつつ、いまでも、なかなか、美味しい蕎麦が手繰れると思う。この日の、変わりそばは、黒胡麻。せいろのランチは、1枚が650円、大せいろが750円でお得なサイズ、大盛は+200円増し。田舎蕎麦は、750円。人気な鴨汁せいろ=1100円。



 せいろが、けっこう旨い。細からず、程よい太さ、やや角ばって食感もよい。つゆは、やや辛めながら、さほど主張が強くなく、適っている。なお、生山葵使用。



* 個人的な思い入れで、町中を食べ歩きをしているが、実は、こちらの中村屋さん、ちょっと気になったことがある。そもそも、自分が敬愛する作家=内田百閒が、近隣の市谷・合羽坂に住んでいた、昭和9年頃、著述の記述によれば、毎日のように、盛り(蕎麦)を所望し、出前を頼んでいたらしい、かの中村屋さんと重なったからである。蕎麦の出前を百閒の寓居へと毎日のように届けていたという事実も、こちらの先々代ぐらいのこと、おそらく、こちらの中村屋さん、そうであろうとおもうのだが、ハッキリとした確信はない、いったい、どうなのだろうか?



 いまとなっては、過日を知る先代も居ないだろうし、野暮になるので、あえて、店側には確認はしていない。もし、奇特にも百閒と筑土八幡 中村屋さんとの蜜月の日々を、ご存知の方がいらっしゃったら、是非、ご教示いただきたい。

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お食事 いわさき@有楽町/日比谷

お食事 いわさき@有楽町・日比谷

創業大正期になる老舗

有楽町駅ガード下が発祥の大衆食堂


 世相と共に移り変わりが激しい東京にも、さまざまな歴史がある。”おでん岩崎”の名前を知ったのは、ごく最近のこと。とある千代田区の歴史を紐解いていた時に、不意に現れたのが、岩崎善右衛門という、大正期のおでん屋にして社会活動家、そんな妙な肩書きをもった人物。



 歴史のスキマに埋もれ、今となっては、実態を説く資料に乏しく、なかなか在りし日の様子まで、絞り込めなく、まことに歯がゆいのだが、有楽町駅ガード下で、おでん屋を営む傍ら、晩年の昭和初期、私財を投じて、市川の中山に、岩崎私立養老院という老人養護施設まで作った、忠に篤く義に堅い愛国の士であり、まさに当時、裸一貫で叩き上げた、立志伝中の方だということまでわかった。



 と、書き連ねても、春爛漫で、ご気楽な平成の世に、まったく、ピンとこないだろう。そうした過去の記憶を押し留めるに、時代は速やかに変わってしまったものだ。この、有楽町駅に程近い、古びてレトロな佇まいの定食屋、食堂  いわさきが、実は、そうしたバックボーンを持って、大正時代から綿々と続いて、未だに、”岩崎”の名前を留めた遺構なのであるから。



 おでん岩崎の創業者=岩崎善右衛門は、大正期、当時の所轄であった省線の麹町区有楽町ガード下を借り受けて、24時間営業のおでん屋商売を始める。おそらく、ガード下での営業が認められた、ごく初期の、日本で最初のお店であるかもしれない。



 ガード下のお店ながら、開店当初から、活況を呈し、やがて日活ホテル内(旧日比谷パークビル=現在は解体)にも姉妹店を出すなどして、勢いは好かったらしい。終戦後、昭和22年から現在の地に移転して、二代目は日本食屋として営業を再開した。当時は、進駐軍関係や彼らを相手にしたナベプロ(渡辺プロダクション)の社員たちで賑わったそうな。現在は、三代目が務め、定食屋として営業が続けられ、サラリーマンたちで賑わっている。 現在の食堂 いわさきさんは、日比谷線日比谷駅出口近くの晴海通りとJR架線がクロスするあたりの一角、日比谷シャンテの裏手の路地に、お店は、ひっそりとあります。



 カウンターも含めて、テーブル席が数席という、非常に、こじんまりした、古色蒼然たるレトロ入った昭和の食堂っぽいお店です。駅前によくある大衆食堂といえば、そうなのですが、この町で、もっともな古株だと聞かされても、おそらくは、ピンとこないとは思います。



* 千代田区有楽町1-6-9 



 わかれ(カツ丼別れ) : 750円(+100円で味噌汁)

☆☆☆ (* カツ丼のカツ煮と、ご飯が分かれた、ここオリジナルな裏メニュー)



 意外とコレが美味しい!かなり独特な味付けである。今で言うところのカツ煮定食であるが、いわさきさんのウリで、”ワカレ”と称している。カツ丼としてご飯に乗せるべきところを、皿で出したところから、この名前が付けられたようだ。いまは、こんなメニューがある事自体、知ってる方も少なくなってねぇ~と、帰り際、オバサンに言われ、思わず、感謝された。



 割り下の分量が多く、さらに濃厚。カツが極限まで濃厚な割り下に埋没され浸されて、ずいぶんと、ふにゃ~っとして出される。昭和を感じさせる、一品、肉が薄っぺらなカツが、昭和初期のカツ丼を髣髴させて珍しい。



 割り下の味は、かなりな濃い味だが、一瞬、ウスターソース?かと思われるような、強い酸味が特徴。詳しくは、わからないが、ポン酢のようなものとソバツユを一挙に合わせたような、こちら独特なもので、甘味、酸味が強くて独特である。



 中に入った玉ねぎは、シャキッとして、絡んだ玉子は、かなり生に近くて、美味しい!味噌汁は、しじみ汁(+100円)、口取り(香の物)に、煮豆と高菜が付けられる。サバ塩焼き、豚しょうが焼き、メンチカツ定食などが人気だが、見たところ、オカズ類は、どれも少量で、比較すると、ご飯は大盛になりますので、あらかじめ、軽めで、とオーダーしましょう。



 値段は、分量に対して、やや高めですが、白米も美味しく、それぞれのおかずも、ものはよく、味付けは美味しいと思います。むかしからのお店は、大切にしたいものです。

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消費伝染病=アフルエンザ

消費伝染病=アフルエンザ

なぜ、そんなに、物を買うのか?




「 人として、よく食べ、よく眠り、近所の人と知り合いになるためには、億万長者になる必要はない。明らかに消費を少なくする必要がある。それは私たちが、手に入れられる資源だけでなく、廃棄物を捨てることができる場所までも使い果たそうとしているからだ。 」



 規制のない(名ばかりの)自由市場には、先兵のPR会社が陣取り、悪魔の手先、マスゴミは大袈裟に称賛することで、広告=モノを売らんと宣伝のためのプログラムを垂れ流し続ける。



 モノがあると、ますますモノが必要となります、それは雪ダルマ式に消費を過剰にさせていきます。”燃費のひたすら悪いアメ車に乗って、ステーキハウスへ行く”、そんなアメリカンスタイルの消費・生活行動を戒めるために書かれた啓蒙の書が、この”アフルエンザ”だった。2004年刊行当時、まったく、話題にならなかったのか、黙殺された。



 あれから、5年あまり。アメリカ経済、日本経済は破綻した。住宅バブル、サブプライム・ショックに見舞われたアメリカ、住宅を担保にして消費者ローンを借りて、消費過剰は頂点に達した。ブッシュ政権による市場至上主義のシナリオは、あきらかに仕組まれたものであったが、過剰なまでの消費傾向、過剰なまでの軍事費支出に、アメリカは凋み、疲弊し、おまけに病んでいた。気がつくまでもなく、それは蔓延しているアフルエンザの慢性的な症状だった。



 この本は、1997年アメリカでテレビ放映され、ことのほか好評であった、ドキュメンタリー番組=アフルエンザをもとに、続編=”アフルエンザからの脱出”、更に、内容を加味して、敷衍させたものである。アフルエンザは、いわゆるアメリカンドリームと同義語であり、アメリカ経済が屋台骨を支えるためには、国民の異常なまでの消費購買意欲拡大のための中心原理を必要としていた。



 日本でも、他人事ではなくアメリカ追随主義の悪弊が横行する。なぜ、車や家電をこれ以上買う必要があるのか?消費者金融のCMは、垂れ流され、分不相応から自己破産にまで追い込まれて、なぜ、ひとは余分なものを買おうと仕掛けられるのか?



消費しないと経済が成り立たないとは分かっていても、また、ある種のビミョーな経済定式に応じて、無駄なものばかりを、しこたま買わされるのが、このところの消費拡大主義というか、悪しき資本主義の実態です。前にも、カレ・ラースンの”さよなら消費社会”を採り上げましたが、まったく反響がありようもありません。



 依然として、国内の景気が好いように錯覚させられて、この数年が、いつもどおりに回っていました。トヨタ非買運動とか、マクドナルド非買運動なんて、起りそうにもありません、こと日本においては。



 アメリカの 経済学者、ガルブレイスは、1958年、The Affluent Society (ゆたかな社会)を著して世に問いかけました。一方、このアフルエンザとは、豊かさ(affluence)+インフルエンザを組み合わせた造語で、消費過剰がもたらす破綻を意図しています。



 充分に予想されていたことでした、世界経済は、1975年以降、アメリカ人の借金を前提の上での過剰消費によって危うく成り立っていたのです。その傾向は、未だに、アメリカにも日本にも根強く、燻ったままです。



 アメリカ経済を震撼させた、あの住宅バブル=サブプライム問題は、かなり、消費伝染病の末期症状を呈していたことに、気づきましたか?返済能力など、お構いなしに、お金があるように見せかける、つまりカード決済により拡張機能を使った詐欺みたいなものです。そういう錬金術に、世界中が踊っていて、未だに目覚めていない。



 世界経済上の錬金術だと思い込んでいるところにも、実は、根深い病根があると思うんです。つまり経済発展のためではなく、単なる空回りのため、ブレーキも持たずに、走り続けてきた、背景がある。その背景は。とどのつまり、書割だったのだと、消費拡大策に裏打ちされた。

 頭の悪い政治家たちに、牛耳られた国民。マスゴミ・メディアの歪曲報道に、騙され続けた哀れな国民。ボンクラ学者たちのイイカゲンな解説に肯かされる国民。もう、こりごりでしょう。いい加減、目覚めて、反論すべき時が来たようです。



 「 アフルエンザ 」 この本には、随所に、なかなか好い事が書かれています。



「 現在の情報時代において問題なのは、より多くの情報を得ることではなく、すでに知っていることの意味を理解することである。 買うのを止めなさいということではなく、本当の利益、買うことの代償に十分に注意を払って、慎重に、意識しながら買いなさいということなのです。そして、この世で最も大切なのは、モノではないということを常に忘れないでほしい。 」



 アメリカでも、メガモール(巨大なショッピングセンター)が、以前、肥沃な農地だったところを潰して建てられ、豊かな作物を作り出すのではなく、渋滞を生み出し、農地を失っている。あまりに、たくさんの選べないほどのモノが溢れかえっていることで、衝動買いが惹き起され、ただ意味もなく買い物がしたくて来ている国民を満足させ、借金の額を増大させていく。



 豊かな暮らし、便利で快適な暮らし、そんな誘惑に充ちた善意から、破産への道が、誘導され、舗装(ペイピング)されていくのだ。広告代理店が繰り出す善意は、しばしば、マーケティングとよばれる。顧客の購買意欲を高め、多額の借金地獄へと誘うことを商売としている。



 多くのモノが家に溢れ、そのモノを綺麗に陳列するために、さらに手狭に為ったところから、大きなマイホームを買うように、手招きされた、それがサブプライムの幻影であることは、知っていたはずなのに。アフルエンザの患者、もしくは、保菌者を収容する病院はない、ただ単に、消費を控えればよいのだが、それをためらうことで、経済を成り立たせてきた。それが綻びを見せつつ、いま破綻している。



 「 アメリカ人は、好調な経済に後押しされた浪費のお祭り騒ぎの中で、記録的な額になった負債につぶされそうになっている。 」 しかし、まだ、同じような状況下で、鏡の前に立っていることを、大半の日本人は知ろうともしない。



 アメリカ人のアフルエンザに罹った保菌率が高いので、アメリカ人は貯金率が、ゼロ%近辺をうろついているのだということを、しっかり自覚できていないばかりか、見下してさえいる差別主義のまかり通ったアメリカ人に他国のひとたちが同じ喘ぎの中でさえ、かなりの貯蓄率が備わっていることに無知である。



 いまとなっては、温暖化の原因とされるCO2排出、ダイオキシン被害も、パンデミックフルーでさえも、マスゴミが拵えた陥穽であり、アフルエンザほど気にかける事柄ではない。しかし、モノを買わないようにしましょうとか、車で通勤せずに電車ではとは言わないのは何故なのか?WBCでは、スポンサーに配慮してまで、ダルビッシュを最後のマウンドに立たせるのはマスゴミの意図することなのか?



 そんなことを考えながら、消費主義のマイナス面に気がつき、マスゴミに額づくことなく、国民ひとりひとりの自覚が芽生えなければ、アフルエンザの蔓延を食い止めて、健全なくらしに戻すことは不可能である。



(アフルエンザ つづく)

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羊肉料理専門店 ビストロ ひつじや@代々木

羊肉料理専門店 ビストロ ひつじや@代々木

  △ 左手の高いビルが、JR東京総合病院の建物、そして、階段を含めて、なぜか、自分には、ひつじのようにも見えてくるから不思議なのです。羊料理好きにとって、うれしい場所なのです。



 美味しいものが多い、代々木界隈。JR代々木駅北口から、すぐのところ、駅前の大通りを新宿方面へと向い、踏み切りの手前の小路を入ったところ、ビルの2階に、羊肉料理専門店 ビストロ ひつじやさんがあります。



 オーナーは日本人で、かつて日比谷でケイジャン料理ニューオリンズを経営し、現在、そちらは、姉妹店=カレー工房 ひつじやとして、日比谷シャンテB2で営業しています。そして、新宿駅南口からも、程近い、線路を挟んで、JR東京総合病院のちょうど裏手にあたるビルに、ビストロ ひつじやさんを構えて、ケイジャン料理はもとより、チュニジアなど北アフリカの料理などを出しています。



 もう、メニューを眺めるだけでも、ワクワクさせてくれる、とても穴場的な存在で、気軽に諸国料理が食べれる、おススメのお店です!(* 数年前、幡ヶ谷駅前ゴールデンセンター内に、ケイジャン料理、ニューオリンズを復活させましたが、やはり閉店。いまは、そのメニュも、この本店に併合されております。)



* 渋谷区代々木1-59-1 外付け階段から2階へ

無休 11:30=14:30 18:00~23:00

 チュニジアの餃子&アラビアン・シシカバブのセット : 

Bセット(900円)

☆☆☆☆



 美味しい!チュニジアの餃子こと=ブリックとアラビアのシシカバブのセットでは、パンにライス(お代わり自由)、スープ、ミニサラダがつき、その他にお茶が付き、食後にチコリコーヒーとデザートの焼きバナナが付いて、900円というお値打ち。



 ブリックは、以前、武蔵小山 イリッサで挑戦済みにつき、もう食べ方のコツを覚えております。餃子のようになった腹の部分に、半熟の卵と挽肉が入っていますので、両端を手で持ち上げ、そこに、まず、かぶりついて、卵を吸い出すようにして食べ込むのが流儀。



 各国風のシシカバブが揃ってるお店なのですが、こちらは、アラビア風と謳われており、挽肉をそのまま繋げたような外観で、スパイシーな食感がとても美味しいものです。 チコリコーヒー : ☆☆

 

 こちらのAセットものに、付いてくる、珍しい、チコリコーヒーです。解説によりますと、サラダなんかで食べる、あの野菜のチコリを100%使用して抽出したコーヒーで、それにミルクが入っただけの状態で運ばれてきます。砂糖は入れなくとも、適度に甘いのです。もちろん、ノン・カフェインだとか。たんぽぽコーヒーというのは、飲んだことがありますが、チコリも同じキク科の植物で、根を乾燥して焙煎するのだそうです。



 焼きバナナ : ☆☆☆



 デザートは、Bセットを希望して、+100円で、付けられる、焼きバナナ!です。なんとも、愉快な黒いバナナ。バナナを焼き、その余熱で、ココナッツアイスを絡めながら食べるもの。旨いっす!



 焼きバナナのアイスクリーム乗せは、家庭でも試せます。バナナをそのまま、アルミホイルに包んで、表面が黒くなるまで焼き、皮を剥いて、そこにメイプルシロップやシナモンパウダー、チョコチップなどを振りかけ、アイスクリームを乗せますと、余熱で、とろ~んと溶けて、美味しいデザートの出来上がりです。



* ひつじやさん、地味ながらも、エスニック好きなら、知っといて損はない、好いお店。店内は、けっこう広くて、大人数でも使えそう。エスニック気分を、いつでも味わえて、ハッピー!コストパフォーマンスも良いです。店員さんは、みなさん、外国人の方ですが、日本語OKで、とてもサービス好いです。

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2009年新茶上市!龍井茶の甘い余韻

2009年新茶上市!

龍井茶の初摘みを味わう。


 庭には、春蘭の花が咲きほころび、桜の花も咲きかけてきた、今日この頃、いよいよ、今年も、一年の初っ端を飾るに相応しい、新茶が到着しました。



 毎年のことですが、やはり、龍井茶の色濃い緑を眺め、香りを嗅ぎ、そして、口に含んで感じる甘い余韻を味わう時、あぁ~春が来たのだなぁ~と思うのです。春眠暁を覚えずとはいいますが、新茶を飲むと、脳がシャキッとして覚醒する部分と、とろ~んとした眠たい気分の双方を味わうことが可能です。

 今年の龍井、新茶の初摘みは、3月18日、こちらは、その産地の違いから、梅家塢と獅峰龍井です。パッと見、やや小振りで細身なのが、梅家塢で、プリッとしていて大きめなのが獅峰だと言うことなんですが、もちろん、こうして並べてみても、なかなか区別は難しいです。



 味も、区別は、飲み慣れていないと難しいし、飲み慣れていなければ、あまり区別できても意味がないかもしれません。自分は、やはり獅峰党(笑)なのですが、獅峰のほうが、澄んだ、透明感ある、スッキリ系だと思いますが、風味は、嗜好品なので、良し悪しは、ひとによりけり、好みです。

 このコップに入ったのが、梅家塢龍井です。機械化が進められた中国で、奇跡的に、未だ、手で炒られた貴重なものとか。よく見ると、松葉が混ざって浮いてます。なんだか、身近に自然そのままな感覚を味わえて、ほっこりできて、幸せなひとときです。



 龍井茶のよさは、梅家塢のせよ、獅峰にせよ、やはり、小さな茶杯に、芽をふたつか、みっつぐらい落として、飲む、そのぐらいのミニチュアなスケールから、飲んだときに、いきなり中国大陸の雄大なるスケールに意識拡大が為されることではないでしょうか?その覚醒体験というのが、新茶のよさでもあり、長い冬を抜けて、生物たちはもちろん、人間もまた春先に生まれ変わって、新しく成長のときを刻む、そんな流れを、ごく自然に伝えてくれるのが、この若い龍井茶の芽なんだなぁ~と思うのであります。



 特別に強い勢いを秘めた新茶、侮れません。だから、ほんとうに、芽をふたつか、みっつほど、それで、旨味と甘味を茶杯のなかに、立ち上らせることが叶うのです。さすがに新茶、すばらしい。

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内田百閒の件(くだん)

内田百閒の件(くだん)



 内田百閒の故郷、岡山には、牛窓という地名があったりする。岡山では、人面牛の伝説が多いらしい。件とは、くだんと読んで、にんべんに牛であるから、文字通り、人の顔を持った牛を意味する。



 百閒は、そんな地元に伝わる伝承や故事から、彼独特のファンタジーとして、小説 件を書く。幻想文学に納められた、特集には、くだん、ミノタウルス、牛妖伝説の特集号があって、各界から寄稿された牛妖伝説についての解説が見られる。



 よく考えると、人間と牛との関わり合いは古く、鬼という怪物もまた、牛の変形であるような意味合いを秘めている。

「 件は生まれて三日にして死し、その間に人間の言葉で、未来の凶福を予言するものだと云う話を聞いてゐる。西の空に黄色い月がぼんやり懸かって、ふくれてゐる。昨夜の通りの景色だ。私はその月を眺めて、途方に暮れてゐた。 」



 気がつくと、”件”そのものになってしまったような自分を通して、そのまわりの景色と予言を期待する民衆との間で繰り広げられている情景をオーバーラップさせながら描いた作品が、この百閒の”件”というもの。百閒の件は、予言しないところで、ふいに終わってしまう。不可思議ななかにも、滑稽で、また、やるせないような情感だけが、あとに残されていく。



中国には、神託や予言をする妖怪に、”白澤”なるものもあり、古く、そのルーツを探れば、人間の尽きることないイマジネーションの産物、怖れや畏敬などに行き着くのだろう。

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仲御徒町 台湾客家料理 新竹(しんちく)

仲御徒町 台湾客家料理 新竹(しんちく)

 御徒町界隈で、手短に中華といえば、昭和通り沿い、表は民華(みんか)、裏なら、新竹(しんちく)という選択は、どうだろう。駅でいえば、昭和通りの真下に駅がある地下鉄日比谷線 仲御徒町駅が近い。



 昭和通りをしばらく南下し、台東三丁目郵便局がある方向へと、裏路地を、ふたつほど入ったところにある、中華屋さんが、台湾客家料理 新竹(しんちく)さんである。日本風に多少はアレンジしてあるだろうが、比較的、台湾テイストな料理が食べれるお店。



 久しぶりに、水餃子の美味しいのが食べたいと思い立って、訪ねてみた。ビルの1F、なんの飾りもない、ベタなお店ながら、なかは、割と広い。家族経営らしく、中国語が飛び交う、かなりネイティブな感じのお店。ともかく、腹を満たしたいだけなら、昭和通りに面した民華で、コッテリ濃い味で済ませ、あっさりとした本場の台湾の味を求めるなら、こちらがおススメ。



 また、こちらも出されたお茶が旨い!たぶん、金萱茶(きんせんちゃ)系だと思うんだけど、とっても好い味わい。料理云々であるまえに、やっぱり、中国茶がしっかりしたモノであるかどうかで、その店で食べよう、そういう気になるのが、判断基準としては確か。扱っている中国茶で、なんとなく、その店のスタンスすらわかってしまうもの。



* 台東区台東3-14-9 土日祝休

11:30~14:00(ランチ) 18:00~22:00

 客家風 牛肉煮込みそば : 840円(ランチなら=750円)

☆☆



 ひさしぶりな牛肉面。かなりナチュラルな味わいで、無化調ゆえ、かなり、あっさりめに思えて、物足りなさすら感じさせる。それでも、見る限り、辛そうで、味濃そうな醤油色に見えますが、ほんとうにあっさり、すっきり。たくさん入った青梗菜に、高菜のトッピング、牛肉の煮込みはそんなに辛い味付けではありません。



 麺は、手打ち風な中太で、ちぢれ麺。これだけ、あっさりテイストな牛肉麺なら、ヘルシーですね、五香粉風味は、いっさいありません。醤油と油だけの素朴な味わい。台湾料理って、やっぱり、あっさりしてるのが特徴でしょうね。

 水餃子 : 530円(6ケ)

☆☆☆☆



 この店、水餃子を初めとして点心が手作りで旨い!水餃子は、ワンタンっぽい、柔らかなタッチで、少々、ふにゃっとしてはいますが、ジューシーで、何個でも食べれる系です。ニンニク醤油、オリジナルのタレは、かなりニンニクが効かせてあります。水餃子が旨い店は、いくつ知っていても、損はありません。



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実は、自分、食べ物に関して、保守的、ストライクゾーンが限られており、食べ物に関して煩い、非常に偏食なのです。野菜全般はセーフですが、海産物のほとんどがダメ、麺類大好き、逆にパンも大嫌い、醤油やソースもマジ嫌い、柑橘類や果物も大半が嫌い、そんななかで、曲がりなりにも、どれだけ食の幅を広げられるのか、そんなテーマが自らに課せられている気がします。

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焙煎機に、しばし酔いしれるの巻

焙煎機に、しばし酔いしれるの巻



 ひとからの借り物だというのに、老けた茶葉を次から次へと放り込み、挙句の果て、茶葉の復活度合いに酔いしれるわたしたち。蒸篭(せいろ)のように見えて、その実、ニクロム線の電熱器がジョイントされた、電気の小型焙煎機であります。



 一見すると、肉でも焼かんか、という具合の金網部分あるいは、”ふるい”に古くなったような茶葉を乗せ、頃合いを見図りながら、下から熱します、茶の香りがした頃に、おもむろに電気を止めて、自家焙煎完了。



 本格的には、炭を熾し、それを灰のなかにうずめて、その上に蒸篭を置き、茶葉を広げて焙煎するのが、本格派なんだとか。なにぶん、都会では、炭団さえなく、あるいは炭団すら知らぬまま、炭火を調達するも、扱いにくい環境ゆえ、このような電気式は、なかなか重宝するのだ。



 茶葉の種類、品質によって、ひとことで焙煎って言っても、試行錯誤以上の難しさと、それなりの面白さが得られる。余熱で、どこまで仕上げるか、その決め手を図る術は、ひとのセンスと勘なり。あくまで、焦げない程度に、どこまで絞れるか、まるで茶葉の復活祭である。

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とうきょうの美味しい食べ物や東日本にある温泉地の紹介です。

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