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天麩羅 あかし@浅草 雷門

天麩羅 あかし@浅草 雷門

地元御用達、裏路地の名店

創業1975年


 アクセス : 地下鉄銀座線 田原町下車、雷門がある浅草表通りから、八目うなぎ本舗の対面ぐらいの小路を入った辺りにあります。雑多な観光客相手ではなく、その対岸にある、地元民がリピーターとして根強く支持される、質実・堅実な天ぷら店です。



 なんといっても、昼時で、1000円から、カウンターの目の前で揚げてくれる天麩羅定食が人気です。昼時は、息子さんが揚げていて、夜は、ご主人なので、夜も是非、食べ比べてみたいものです。



* 台東区雷門1-16-1 日休

11:30~13:00 17:00~21:00

 上天丼(味噌汁、香の物付き) : 1200円



☆☆ (腹もたれなし。油勢い=やや強い。つゆ潜らせ大。素材感あり。)



 天麩羅に、つゆを潜らせるタイプで、仕上がりは、ややべっとり。江戸前な濃い味付け。ネタは、野菜天(ナス、サツマイモ)、車えび(二尾)、魚天(キス)、かき揚げ(芝海老とネギ)が、入って、たいそう豪勢です。食べた後の油切れは、思いのほか良くて、食後、まったくお腹にもたれません。油は鮮度よく、胡麻油率は、高い方だと思います。ひとまず天丼食べたら、次からは、同じく廉価な定食を基調に攻めたほうが良さそうです。



 御飯の味はよく、量は中位。天ぷら定食なら、御飯お代わり可能。天丼は、御飯にも、べったりとクドくツユが掛かったタイプです。ツユは、案外、辛め。浅草・江戸前天ぷらですが、好み的には、ちょっとツユに潜らせすぎでしょうね。



 浅草通り沿い、すしや横丁入り口には、ファスト店=てんやが店を構えていますが、比べるにも酷でしょうが、上天丼が、あちらでは580円です。入っている具に大差はありません。天麩羅は、後は、ネタの新鮮さとか、質の問題と、衣の質感、揚げ方でしょうか。



 浅草には、三定、葵丸進、大黒屋、まさる、浅草 天藤など天麩羅と名の付く有名店が、たくさんありますが、評判は、あくまで観光客様向け。でも、大黒屋などは、個人的に好きですね。ただ、長時間、並ぶのが辛いし、油がギトギトなので覚悟しないと、もたれます。そう考えると、やはり天麩羅の安全牌は、ここ、あかしでしょうか?昼時、禁煙になってないのは、ちょっとマイナスポイントですけれど。

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西荻窪 坂本屋のカツ丼

西荻窪 坂本屋のカツ丼

創業80余年、飾らぬ町の食堂、

目の前に出された、あたりまえのカツ丼




 最近、ごく当たり前のモノが、当たり前に美味しい、素直に、そう思える機会が減ったような気さえする。悲しいかな、食欲全開から減退期に到ってきて、単純に歳を取ったからだろうか?いや、これは、ひとえに舌が贅沢になってきたからでさえなく、単なる思い過ごしで、過度に美食という錯覚を常日頃、味わされているだけ?ではないだろうか。



 しばし、サケのように生まれついた川へと原点回帰への日々も必要である。そう、町の中華屋で、パイプ椅子に座りながら、むさぼり喰ったタンメンが異様に旨いとか、まだ足りなくて、餃子を後から注文したら、それも、なかなかイケる味だったとか、そんなくらいがちょうどいいんだけれど、どうして、限定20食とか、やれフカヒレ一匹使ったとか、前面に出そうとするんだろう。



 インパクトが強いもの、味が濃くて、辛くて、旨みが強くて、そんなものばかりに惑わされていたら、舌が可愛そうなことになってしまう。何事も、控えめに、ごく、アッサリと仕上げる、構えずに、さらっと味わうのがいいのだ。そんなこんなで、食堂の昼飯、王道、カツ丼である。



 美味しいトンカツ専門店で、わざわざ特上のカツ丼は喰いたいとは思わないが、蕎麦屋で、大衆食堂で、あるいは海の家なんかで、カツ丼やカツカレーなんてのは、ちょっとした極上の楽しみのひとつだ。仕事が忙しい合間に、頼む、出前のカツ丼なんていうのも、なかなか珠玉の選択肢なのである。



 おいしいもののランキングとかは、そうそう気軽に決められないものなのだ。そのときで、ひとによっても捉え方は違うし、財布の具合によって、満足具合も自ずと違ってくるのだから、でも、ジャンルごとに、評価されるポイントが決まってくる、っていう傾向はあるのだと思う。



 焼餃子だったら、ビールに合うようなニュアンスのものとか、すき焼きだったら、少々値段は張っても、お肉の質が良いお店が良いとか。カツ丼にも、カツ丼のステージとステータス(属性)が、おそらくあって、それが自分にとって、こういうものである、ということ、それが坂本屋のカツ丼な訳である。  アクセス : 西荻窪駅、北口から北へとまっすぐに伸びる北大通り(=北銀座通り)を少し歩くと、分かりやすく、すぐ左手にあります。和風庭園があって、唐破風の立派な銭湯=玉乃湯がある小路のひとつ手前の角です。坂本屋さんは、創業大正12年という、老舗で、こけし屋さんとともに、忘れてはならない、謂わば、西荻窪を代表する顔なのです。



* 杉並区西荻北3-31-16 日休

11:30~15:00 17:00~21:00



 カウンター席も含めて、わずかに10席あまりのとても狭い店内ながら、入れ替わり立ち代りで、ひっきりなしにお客が訪れて、お昼時だったら、ほぼ、つねに満席。どこの町にもある中華屋さんで、メニューには、ラーメン、チャーハン、日替り定食など、ひと通りあるにはあるのですが、ほぼ100%、お客さんは、カツ丼!と勢い良くコールして席に着きます。



 店内に居た時間帯で、オムライスと餃子を頼んだのは、わずかに2人だけ。いかに、この店では、カツ丼がメインメニューで、よっぽど人気/威力あるのか、知れるというものです。店は、家族だけで経営しているみたいで、おじいちゃんがテーブルを回ってオーダーを聞き、おばあちゃんが洗い場、旦那さんがカツを揚げ、奥さんがカツ丼をひたすら仕上げる、娘さんが伝票とレジ管理、そんな流れ作業がバッチリと出来ているようでした。



 カツ丼 : 750円 ☆☆☆ これは、確かに美味しいですね。単品で頼んでも、味噌汁とお新香が付いてきます。やや高めの価格設定です。ここのカツ丼の最大の特徴、あるいは見せ場とは、オーダーが入ると同時にカツを揚げて、そこから順次作り始めること、つまりカツ揚げたて、なおかつ、カツ丼としても作りたてなので、不味いはずもありません。



 トンカツは、肉が柔らかく、どんぶりのサイズとジャスト&フィットな仕上がりです。卵、肉、つゆ、ごはん、これらの配分が絶妙で、かなり甘めな汁が、多めに御飯へと、ひたひたと馴染んで、不思議と後引く味わいが絶妙です。カツ丼という単体ジャンルとしてみる限り、かなりの傑作な部類ではないでしょうか?* 西荻窪には、見るべきポイントが実に広範囲で、多い。それは、まちが、駅の北側にも南側にも同様に開けているからである。NPO法人 西荻まちメディア 作成による、《 西荻まち歩きマップ 》に拠ると、北側は、青梅街道沿い、井草八幡前のうな藤さんから、南側は、五日市街道沿いのうなぎ田川さんまで、実に150以上もの店舗や名所が記されていた。



この広大なる領域、大概は廻ったつもりでも、まだまだ見落としている場所も多い。なにしろ、ギャラリー、リサイクルショップ、アンティークショップ、古書店も合わせると、その数だけでは、都内随一(銀座除く)ではないかと思う。



 また、この辺りの特徴として、道が斜めに広がっていて、さしずめひし形のように大きく駅から離れて、遠ざかっていく傾向にあるので、その4隅をすべからく周っていくのは、かなり難易なのである。

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目黒銀座商店街 蕎麦処 朝松庵のカレー南蛮@伊勢脇通り

目黒銀座商店街 蕎麦処 朝松庵

東京のうどん巡り 第47話

伊勢脇通り 元祖 カレー南蛮(うどん)は、絶品なお味。


 アクセス :  おいしいものは、意外と、町中に潜んでいる。その刺客は、中目黒にある駅前の目黒銀座商店街、その最奥部分にある。ひょっとすれば見過ごしがちな、ごくふつうな町のお蕎麦やさんです。



 * なお、地元のひとは、必ず、この上目黒2丁目~1丁目界隈をなぜか、未だに伊勢脇(いせわき)と呼びます。従って、無機質な響きの目黒銀座商店街ではなく、伊勢脇通りが、味のある正確な名称ですね。現在の目黒区役所がある駒沢通りから少し入ったところに天祖神社がありますが、ここを伊勢の森と称したところから名称が生じます。



 この裏手が区の伊勢脇公園で、このあたりから大正時代に伊勢脇と慣わしていた旧名称がありました。それに愛着を感じているためだと思います。まぁ、自分の地元でも、世田谷区立 羽根木公園などとは言わずに、根津山と今でも呼びますし、経堂は四谷軒牧場があった場所、それと同じ事でしょう。



* 目黒区上目黒2-42-12 火休 

11:30~15:00 17:00~20:30



 店先のショーウインドウを見ると、そこには、何やら、カレー南蛮とカレー丼の由来なるものが記載されていた。それによりますと :



 「 明治41年秋、大阪谷町で、2代目店主だった酉之介が、当時流行り始めていた洋食に倣い、カレーをうどんに掛けて、カレー南蛮、ご飯に載せて、カレー丼とし、新しい種物として考案したのだという。それ以降、明治43年ごろ、東京でも、その成功を持って、進出したところ、さっぱり売れずに困ったそうだが、大正~4年頃になって、ようやく人気商品として認識されるようになってきた。 」とあります。



* なお、 早稲田の三朝庵も、カツ丼やカレーうどん発祥の地と名乗り出ていますが、あんなに不味い店は、東京のどこ探しても在ろうハズがないと思われるほど、地元でも嫌われてるので、、まったく紹介するつもりも義理もないので、割愛させていただく。) カレー南蛮(うどん) : 700円

☆☆☆☆ シンプルにして、これは、ものすごく美味しい。



 とにかくもう、ひたすらに旨いねぇ~。この味、求めていた、カレー南蛮って感じのする、蕎麦屋の逸品なんだ。うどんは、いわゆる関西風な、柔らかな、白いもので、長くカレーに浸かっていようが、あまり我関せずで、いつまでも白くて、柔らかい、このギャップがなかなかグー!



 カレーは、独特な味わい、甘味、ダシ味、スパイシーな風味、全てが適度に旨く混ざっています。具材的には、シンプルにタマネギと豚肉のみ。それに、蕎麦屋らしく、ネギと七味を薬味として、お好みで、後から投入します。



 とろみは、ややある、って感じで特に気になりません。スパイシーな風味が鼻に抜けて、かなり辛いので、発汗します。美味しいです、思わず、汁は飲み干せそうな感じ。このカレーなら、カレー丼でも、イケるとは思うのですが、やはりカレー南蛮そばでも、カレー丼でもなく、カレー南蛮=うどんだと思うわけです。



* このカレー味、特製のカレーパウダー(もちろん自家製にして無化調)に、かえしとかツユを具材とともに掻き混ぜながら煮込む形式らしい。この店の、一子相伝というからには、隠し味っていうのか、どこか、独特なテイストについて、思い悩んでみたんですが、胡麻油っぽいものを感じさせるので、おそらくは、海老天を揚げた揚げ玉とか、海老の粉とか、なにか、そんなエキスが投入されてる、香ばしさが鍵になってる気がします。



 それで、これまで推してきた、須田町 神田まつやのカレー南蛮(そば)、上野駅前の翁庵のカレー南蛮(そば)、と共に、これまで食べてきた、カレーうどんとしては、味的に、おそらく最高のランキングだと思います。若鯱家も、霞んでしまいますね。

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牧野富太郎

牧野富太郎

 わたしは植物が専門分野であるが、あまり、此処には書きしたためたことが無い。子供の頃は、図鑑や百科事典を眺めていることが多かったように思う。実際、図鑑のなかで見慣れた植物も、野山で観察するときには、意外に違って見えることもあり、その同定/鑑定は難しい。



 図版も、描かれたカラーのものと実写では、案外、線描きのモノクロが分かり易かったりするものだ。事前に、想像力みたいなものが、そこに働くからじゃないかと思う。牧野富太郎の図鑑は、いわゆる図版だった。今思えば、たいがいの植物は、パソコン上で検索が可能であるが、昔は、かなりアナログな付け合せが繰り返し必要で、思うように種類が分からずじまいのときもあった。



 ただし、どちらかといえば、現在は、野生植物、それも日本の在来種がけっこう稀産種になってしまい、替わりに帰化植物が跋扈するようになってしまったので、その同定もかえって難しく煩雑なものになったように思える。花屋の店先に並ぶ園芸種より、育種ではない野山に生息している植物の方が、目立ったものであれば、数少なくて同定が比較的に楽になってしまった。  そんなわけで、自分にとって牧野富太郎や武田久吉は、いわばデフォルト設定。取り立てて、その著作を読み返してみようなどとは、思っていなかったのだが、講談社の学術文庫には、牧野博士の本が収められている。この植物知識は、旧郵政省より、四季の花と果実という題目の本に刊行されたもの。



 昭和24年、ようやく戦争が終結して、これからという時節柄、まさに啓蒙書として、国民に意味ある手引きとなったのではなかろうか。牧野は博学であるが、穏健派というより、めっぽう個性が強いように思える。その実、断定や喝破が多いし、決して穏やかに、植物学を興した人ではない、そこに苦労もあり、また軋轢もあったろうと思う。それだからこそ、パイオニアであったとも言える。



 牧野富太郎、文久2年、江戸時代最末期、土佐の生まれ、明治~大正~昭和と4時代を駆け抜け、95歳に到って死するまで、植物について独学を貫き通した、ある意味、屈強と言わずしてなんあろう。でも、彼の生き方にあまり参考になるものはない、オリジナリティーは世に受け入れられず、たえず、その周縁と軋轢を生み出すからである。



 造り酒屋の長男といえば、旦那芸に馴れなかった、内田百閒と同じような出自とみなされる、若冲と同じように、何かに打ち込むものがなければ、破綻してしまうような心をひそかに持ち合わせていたような気もする。

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アドリアン・フェロー(HADRIEN FERAUD)

御大 マクラフリンをして NEXT JACOと呼ばしめる男

アドリアン・フェロー


 タル・ウィルケンフェルド旋風が吹き荒れるなか、若手ベーシストの台頭が著しい。新世代(ニュー・ジェネ)のベーシストとして、You Tubeで気になったのが、このアドリアン・フェローという1984年パリ生まれ、若干23歳の若造である。タル・ウィルケンフェルド嬢は、1985年生まれだから、このアドリアン ・フェロー HPと同世代になりますね。



 そう、数年前、ジョン・マクラフリンが、久々の新作=インダストリアル・ゼンをリリースして、その健在ぶりを世に問うた際に、彼の孫世代とも言える若手新人ベーシスト起用で、話題となった。



 同アルバムには、定石のトニー・グレイやマシュー・ギャリソンなど、百戦錬磨のバカテク・ベーシストを向こうに回して、明らかに尋常とは言えない痕跡を残し、一曲目から、ジャコばりの鋭いリックを弾いて鮮烈なるデビューを飾った男である。



 ノーマークといえば、ノーマークだったが、2008年、NAMMショーでは、かのマーカス・ミラーとソロで渡り合って、駆逐している。そのプレイは、明らかなる新旧交代、世代交代の狼煙とも取れた。ジャコが亡くなった後の世代であって、けっしてポスト・ジャコ世代でない、しかしジャコの音楽的遺産とリリックを見事に受け継いでいる。



 ジャコは、生前、殊更に述べている。秘密は、ベース本体にあるのではなく、自らの手の内にあると。ジャコの比類無きまでのカリスマ性が一時代を築きはしたが、そのサウンドの秘密は、エフェクトテクニック以上に、タッチであったと思う。



 今になって思うと、ジャコは、テクニックにだけ長けた逸材でなく、あくまでオリジナリティーに溢れたパッションの塊であった。後々、その強烈な個性ゆえ、重力の崩壊をしてしまうのだ。右手と左手のバランスが絶妙であったとも言い換えられよう。タッチは繊細であり、かつファンキーであった。



 さて、アドリアン・フェロー、いま、ジャコにもっとも近い逸材と言ってしまおう。イブ・カーボーンと同じく、初めに、ドミニク・ピアッツアにベースを師事している。そのピアッツア流のラテンな奏法とジャコ流の速弾きに長けた、恐るべき若造、そう呼んでおこう。バニー・ブルネル、マグマのヤニック・トップ、アラン・カーロン、リチャード・ボナ、いまも、昔も、フランスは、ベーシストの宝庫なのかもしれない。



 * アドリアンは、これまで、ジャコとも交流があったビレリー・ラグレーンともツアーに出たり、チック・コリアのアルバムに参加、現在は、ジョン・マクラフリンとツアーに出ているそうだ。サウンドの相関性は、ホールズワースライクなものマーカスミーラー風なもの、HIROMIやマーク・グレイに共通するくだけたジャズである。

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手打そば 車家@八王子(多摩ニュータウン)

手打そば 車家@八王子

創業昭和47年 野猿街道沿いにある

趣味蕎麦のドライブイン


 アクセス : 電車で向かうと、店の立地は、けっこう不便なところにある。車で向かえば、それなりに便利な場所で分かり易い。そのため休日は、マイカーで訪れる家族連れが大半で、ありえないほど賑わう、大繁盛店である。



 野猿街道沿いで、京王堀之内と北野駅の中間点、京王堀之内駅北口より、北野駅か南大沢駅行きのバスに乗って、7分ぐらい、帝京中高校前下車、徒歩2分。(* メモ : 京王堀之内駅前には、なぜか似つかわしくも無いガウディー風の階段があって、笑える。)



 もはや、寂れた感が、いがめない多摩ニュータウンの一画にあって、野猿街道沿いにある大型集客店。けっこう、物心ついたころから有名な本格的な蕎麦のお店として長きに渡って君臨している。



 東京の人間にとって、蕎麦は身近なものであって、下町方面へ行った先々で、名代の老舗へと、ちょっと立ち寄るイメージが強いのだが、わざわざ車を出していく、田舎そばの雰囲気をも味わいに、といったこだわりの趣味蕎麦を作り上げた立役者のひとりではなかろうか。



 そんな車家 HPさんは、建物からして、圧巻、見るからに立派な、その外観に圧倒されます。なんでも奥会津の只見から、曲屋を移築して作った(=旧目黒家住宅、築130年強)、広くも味がある店内といい、こだわりのペーソスがすべてに染み渡って、比類無きまで、この種のジャンルの成功者なのである。



* 八王子越野3-10 水曜・第3木曜休

11:00~15:00 17:00~20:00  何がスゴイって言っても、やっぱり、やるからにはとことんやる、みたいな気概、そういうものが、このお店を長く続けて、なおかつ繁盛させてきたんだと思います。



 おせいろ : 980円 ここのお店の定番である、せいろです。《お》が付いてるだけあって、なかなか強気な値段設定です。趣味蕎麦の常套句ともいうべき、手間が掛かっている、わざわざ○○から取り寄せて、厳選された素材、などの文言に引き寄せられ、高い金額を召し取られます。



 春先に向かう頃ゆえ、粗挽きの10割に近いスタイル=出羽の細切りは欠品中でした。そこで、二八か、韃靼か、一九になるわけですが、まわりの動向からは、韃靼蕎麦が一番人気なようでした。韃靼は、日本蕎麦の風味が損なわれる危険が伴うので、チョイスは、あくまで和風に絞りました。  最初に出てきた緑茶は、出がらしで不味かったのですが、入れ替えで食後に出された番茶は、まずまず。箸の質も良く、各食器も、なかなか凝っています。



 蕎麦の薬味 : かなり細かなネギ。本わさび。大根おろし。



 そばつゆ : ☆☆☆☆ やや甘めな、かえしの濃い、かつおの香りが良い美味しいもの。



 おせいろの蕎麦 : ☆☆☆☆ 極細、やや硬めで、歯ざわり、歯ごたえが共に程好く、喉越しのよい、素直なお蕎麦。良い感じである。量は、ふつうだが、大盛は設定されておらず、追加のおかわりは500円増し。2枚ぐらい食べないと、満腹にならないだろう。



 蕎麦徳利が漆器みたいで、軽くてよいと思う。たしかに年代物の曲屋を改築して、きわめて居住性の良いような、くつろげる空間作りをしているのだが、椅子に手すりがあるのは、非常に食べにくいし、何故?と思う。すべての椅子を変えるのは、よく喫茶店などでも見られるが、アンティークが調達できないのであれば、すべて同じセッティングであったほうが良いと思う。



* 車家店主 小川修さんは、足利市の一茶庵 初代 片倉康雄さんに師事。同じような門下生には、翁(達磨)の高橋さんなどがいます。趣味蕎麦というものが、脱サラから、転じて至高のものとなる、そんな可能性を後人へと示してくれた人たちです。

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手打そば&手打うどん 車家@八王子 多摩ニュータウン

手打そば 車家@八王子 多摩ニュータウン

東京の美味しいうどん屋さん巡り 第45話


 蕎麦屋と手打うどん、二刀流の可能性を求め、名店を巡る。手打そばに優れた店は、たいてい、優れた手打うどんも用意されている、それが定説だ。しかし、かたくなに蕎麦しか打たない頑固なお店もあるが、たいていは、うどんもそれなりにメニューに加えられているものだ。



 そうした場合、もちろん蕎麦より、うどんが旨いことは稀であるけれど、どちらも、それなりに双方の存在を惹き立て合うものである。



 車家は、言わずと知れた、趣味蕎麦の名店。手打うどんに対しても、力を抜かずに、かといって田舎じみたところもなしに、まっとうなものを出している。使用している小麦は、もちろん国産、埼玉県 吉川町産(小久保栄さんによる有機農法)。 田舎もりうどん : 1050円 ☆☆☆(トータルで満足度合いは高いものの、やはり此処では、蕎麦を味わいつくしたいし、そうすべきだろう。)



 うどん : ☆☆ 水沢うどんにも似た、かなり細めで、柔らかに仕上げられたうどん。量的にも、けっこう分量はある。



 つゆ : ☆☆☆ いわゆる鴨汁のような、コクのあるタイプで、地鶏を使った濃厚なもの、具材には、ナス、ネギ、地鶏が、やや甘めに煮詰められている。とても美味しい。



 薬味 : 青い刻みネギ、ごまと粉山椒が付いて来る。▽ あいにくと冬場に訪れたので、店前の露地や庭園部分に、緑こそなかったが、石の根占=植え込みには、寒葵(カンアオイ)(写真で向かって左中央)が、たくさんの花を付けていたし、初春を思わせるに、ふさわしい、ふきのとう(写真右に数株見られる)が咲き始めていた。

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手打うどん さわいち@さいたま市大和田

手打うどん さわいち@さいたま市大和田

思うに、さいたま最強の手打うどん店

* 2018年4月で初代は引退。店は代替わりにて継続営業されます。


 もう、かれこれ7~80軒以上は、うどんを食べ続けているんですけれど、遂に、いちばん美味しい!と自分に対して検めて言い聞かせられるような、頷きまくり、そんな素敵な、うどん屋さんに出会いました。でも、さいたまでは、こんなお店、ごく、ふつうだよ、って皆に言われてしまったら、、、きっと、埼玉県のうどんレベルは、異様に高いことを実証しているかのような感じになってしまうでしょう。



 話題の主である=《 手打うどん さわいち 》さんは、いまから15年ほどまえ、主婦のひとりが発起して、近所に住む、なかま10人を集めた主婦グループで立ち上げた。うどんづくりは、独学で始めて、いろいろと、あれこれ試行錯誤のうえ、主婦らしさを仕事に出しながら、いまのスタイルを磨き上げてきたのだというから驚きである。



 うどんづくりは、前日に仕込み、朝8:30分から足で踏んで伸す作業から始め、茹で時間も、その時々、時季/気候に合わせて、適宜に調整しているとのこと。太い田舎うどんのため、茹で時間は10分前後ほどになるが、美味しいうどんを食べてもらいたいから、茹で置きを極力作らないよう、注文が入ったと同時に茹で上げられ、揚げたての天ぷらと共に食べれる。



 屈強な噛み応えある手打うどんが茹で上げられるのを待つ時間に、少しでも足しになるようにと配慮され、手製の大学芋が付け出しとして出る。子供には、帰り際に駄菓子が配られる光景もある。



 でも、ほんらいは、うどんや稼業は、こうでなくっちゃいけないのかもしれません。飲食業界にも、大資本が跋扈する時代では、マニュアル励行、平均化したサービスでファストフードが横行する中、このような形態で、成功するには、たいへんな努力が必要じゃないかとも思います。



 ある意味、すごいことを、おそらく普通に、やり遂げているはずなんだけれど、それを微塵にも感じさせないところに、この店のよさと凄さが綯い交ぜになっています。 △ さわいちさんがある付近の景色は、このような見事な屋敷林に囲まれた大きな農家といくつかの農地が重なり合うように続いている、実にのんびりとした田園地帯です。時おり、巻き起こる土ぼこりの匂いから、見沼一帯が、農地保全や緑地空間を守ろうと取り組んでいる場所であることを思い起こさせます。さいたまの田舎らしさは、豊かさの証でもあるわけです。必ずしも、見沼代用水から、遥かに見える、さいたま新都心の高層ビル群だけが、未来のさいたまのシンボルではないはずなのです。



(* 芝川と見沼代用水に囲まれた広大な地域は《見沼たんぼ》とよばれ、首都圏に隣接している最大級の緑地であり、後世に残したい環境資産のひとつです。)



 アクセス : 手打うどん さわいちさんは、さいたま市見沼区にあります。最寄の駅からは、だいぶ離れては居ますが、東武野田線 大和田駅から、非常にのんびりとした埼玉らしい大きな農家の屋敷をぬって歩くこと10分ぐらい、第二産業道路沿いに、お店はあります。



 道路交通のアクセスは良く、ほとんどの人が、車で来訪、車ならJR土呂駅からも、程近いです。または、ご近所のひとが、ゆで麺自体を買いに来たりもしています。営業時間は、月曜日休みで、毎日11:00~15:00までの昼だけの営業となっており、遠方から訪れるには、案外、時間が短く、狭き門なのではないでしょうか。



* さいたま市見沼区大和田町2-1018-2 11:00~15:00 月曜休



 それにしても、すごいのは、至りり尽くせりとは、このことで、手打うどんや天ぷらの味の良さ、その場でテキパキとこなす働きぶり、そして量に対しての値ごろ感、すべてにおいて、言うこと無しなのです。近くにあったら、もちろん毎昼ごとに通いたくなるような、そんな、うどん好きを虜にさせるお店なのです。



 何が、すごいといえば、まず、うどんが旨い!一人前が、大盛でなくとも、すでに450グラム=550円というボリュームで、破格のサービス。しかも、そのつど、茹でたて、天ぷらも揚げたてで運ばれてきます。天丼とのセットも割安で、言うことなしですね。 なす肉汁 : 800円 トータル評価 ☆☆☆☆☆ ひさびさの満点です。味、ボリューム、価格も含めた心遣い、すべてにおいて満足度合いが高いのです。武蔵野うどんで言うところの糧うどん、田舎うどんですが、強いて言うなら、ツユは、蕎麦汁を少しいじったようなレベルのもので、やや甘めに、心持ち改良の余地はあるとは思いますが、それでさえ、十分なレベルに達していると言えるかもしれません。



 汁 : ☆☆ なす肉汁には、ねぎ、なす、厚みのある豚バラ肉、エノキがふんだんに入っており、薬味として、ネギと生姜が用意されています。肉うどん用に、もりうどんとは汁を若干変えてはいますが、それでも未だ、やや辛いような蕎麦用のつけ汁風です。



 うどん : ☆☆☆☆☆ かなり完璧です。これまで食べてきた、幾多の手打うどんでは、あきらかなる別格、横綱級、ハイグレードです。歯ざわり、歯ごたえ、コシ、塩味、うどんとしての風味と食感、全てにおいて程ほどの勘所ながら、実に上手に仕上げているとなぁ~と感心しきりです。(* この普通盛で、450グラムと男性でもお腹が膨れるぐらいのボリュームですが、小もりなら、350グラムで100円引きです。大盛なら、150円増しで600グラムになります。天ぷら等頼まないで、もりうどんだけで、ひたすらに麺だけ喰うことに専念するのであれば、男子なら大盛は楽に行けそうですね。)



* 客席の隣に、打ち場があります、使用されている小麦は、日清製粉の白椿でした。地粉など試したようですが、満足が行く結果として、このタイプに選定されたようです。 野菜天(追加) : ☆☆☆ 野菜天ぷらは、ナス、カボチャ、サツマイモ、紫蘇、シシトウなどが入ってます。このラインナップで、たったプラス350円!ですよ、すごいお徳感がありますね。とってもカラッと揚っていて、味的、技術的にも、ほんとうに美味しい。言うことありません。



 お店の形状は、どこか東村山のときさんを思い出しました。カウンター、テーブル席、お座敷と、結構店内は広いわりには、始終、お客さんが大挙押しかけてくる人気店な感じですね。

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タイレストラン クンメー2 大久保南口店

タイレストラン クンメー2 大久保南口店

カオマンガイに大満足。


 アクセス : 新大久保と大久保に挟まれた地域は、韓国料理屋が多いが、タイレストランも目立っています。タイレストランの評価は、難しいと思う。現地の材料を全て調達できるわけでもないし、なにぶんこだわって、わざわざ本場タイの味をどこまで再現っていうのが判断しづらい。



 そこで折衷、日本人にも好まれる味付けにするか、そこそこタイ風にするのか、それは、さじ加減次第で、ずいぶんと変わってくると思われる。クンメーは、新大久保駅前に本店を新設させて、姉妹店・系列店が、3店舗あるようだ、もう、10年近く地元に根ざして商売している息が長いお店である。



 ソムオーで食べて味がイマイチだったので、クンメーにもトライしてみることにした。それでも、あえて、3店舗の中では、こじんまりとして家庭的なサービスが受けられると評判なクンメー2に行くことにする。本店とは、距離的にそうは離れていないが、場所的には、大久保駅南口近くの静かな住宅街寄りとなる。



* 新宿区百人町1-14-3 年中無休

11:30~14:30(月~金)ランチタイム 詳しくは詮索しないが、クンメー2 HPは、本店とはオーナーも違うようだ。落ち着いて食事ができるし、タイ人オーナーの細やかなサービスと確かな料理を期待するのだったら、やはりクンメー2をおススメしたい。



 一時期、《バクテー》に凝っていた時機があったが、大概、それと対になってたのが=海南鶏飯であった。このシンガポール系でのチキンライスが、タイに渡ると、《カオマンガイ》という名前の屋台料理になるのは、ご存知だろうか?



 海南鶏飯が、日本人が好みやすい味に多分に作り変えられているとするなら、あるいは受け入れ易い味だと思うなら、タイのカオマンガイは、未だ原型を留めていて、多少ともタイの屋台でのコダワリやら、店独自の特色を兼ね備えた、食べ比べるほどに、なかなか奥が深い料理だと個人的には思っている。



 見かけ上、海南鶏飯と同じだと思ったが、食べてみると、店によって、かなり違うものだという感じもする。カオマンガイは、鶏スープで炊いた御飯に茹で鶏を乗せただけの実にシンプルなもの。シンプルがゆえに、楽に作ってるように思われがちだが、調理には、けっこう手間が掛かる。



 御飯、茹で鶏、付けタレ(ナムチム)この3点セットで、あと必ずパクチーとキュウリが添えられます。素材と調理に、どれも個性が出るため、店によって好き嫌いやら、味わいに優劣が付き易い。御飯は、通常、ジャスミンライスであるが、これも日本米だったり、炊くのを、はしょって炒める場合も多々あるようなので、そうなると味わいは別なものになりがちである。 カオマンガイ・セット : 750円 ☆☆☆☆ これはもう破格なランチだと思って、思わず感激してしまった。味的にも、量的にも、値段的にも、サイコーな出来映えであった。そう思うと、ソムオーは、ファスト・フード的な出来栄えの印象で、あまり感心できない。もちろん、広くて、ドリンクバーがあって、大勢でも対応できて、それなりに店員の愛想もいいから、それで満足というひとも多いだろう。



 まぁ、自分的には、ソムオーが大衆的でざわついたエスニック食堂風で、皿がプラスティックだったり、味がイマイチなのに値段だけは、ガッチリと900円だったのは、今もって解せない。その点、ここクンメー2の店内は、狭くて窮屈であり、なぜか鏡張りで不可思議だったりもする。でも、こじんまりとして、こちらの方が落ち着くのも確かであるし、なにより値段が安く、しかも食器が良い。御飯のボリュームも多く、味も抜群である。



 味的 : ☆☆☆☆ 非常に手抜かり無く、丁寧に作りこんでいる。御飯には、細かな生姜とニンニクの刻みが混ざっており、あっさりめに出来ていて、ジャスミンライスでもふっくらと炊き上がっていた、非常に美味しいし、量も多い。



 鶏の質も良く、細かに調理されており、柔らかで量も大目。



 値段 : 春雨サラダの量もあり、スープも具が充実して美味しいし、デザートにはカボチャが入ったココナツミルク、コーヒーもついて、700円台は、かなり充実している。なによりスタッフの心遣いが伝わってくる、また訪れたいと思わせるお店である。



 ナムチム : かなり酸味が強いタイプで、甘味噌っぽくはなかった。

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さいたま市 市民の森 りすの家

さいたま市 市民の森 りすの家

シマリス300匹放し飼いの楽園。

しかも無料で観察できる。


 知ってましたか?身近にリス園があること。いまいち可愛くないタイワンリスが、わんさか居る町田リス園なんかとは、一味違いますよ。可愛いシマリスちゃんたちが300匹も、大きなゲージのなかで自由に飛び回りながら飼われている、そんな夢の放し飼いの公園が、さいたま市の施設=市民の森 見沼グリーンセンター内にあります。



 この、りすの家、しかも無料なので穴場なのです。場所は、ちょっと不便なのですが、東武野田線なら大和田駅から、第二産業道路を渡って10分強、あるいはJR宇都宮線 土呂駅東口からも歩いて10分ぐらいで着きます、自然が、いっぱいな公園内にひっそりとあります。 せっかく市民の為に行政が作ったのに、もっと活用していかないと、税金ばかりがタレ流しで、せっかくの大きな温室の植物園など、まさに朽ち果てる寸前みたいなC級満載な場所です。いまいち告知もなければ、案内版すら無いのも、いまどき無料にしているために、きっと維持に掛けるお金が無いとも言えそうです。その点、有料化に踏み切った新宿御苑の充実振りと比較してみると面白いですね。



 リス園は、公園の隅っこのほうにあるんですが、この公園の名物みたいな扱われ方をされていて、意外と密かに人気スポットと見えて、手作り感溢れた風情ながら、来訪者も多く、会場内は、どこか活気に満ちてますね。こんな辺鄙な場所に、シマリスがいっぱい放し飼いにされてるなんて、知らなければ、そうでしょうけど、車なら、首都圏なんで、休日や遠足シーズンには、かなり賑わった施設なんだろうと想像できます。 そもそも、大宮市が市制50周年を迎えたとき、それを記念して、マスコットに、リスのトトちゃんを選んだらしんですが、その縁から、ほんもののリスをシンボル同様に大切にしていきたいとの願いから、いまから10年ほど前に敷設されたようなのです。



 いまでは、さいたま市が管理していて、専門スタッフが駐在して、餌やりなど面倒を見ているようでした。園内には、300匹以上ものシマリスたちが、所狭しと駆け回っていました。



 足元のリスに、ご注意ください、との標示があるように、ちょこまかとシマリスちゃんたちが駆け巡っています。陽だまりで、眠ってるようなリス君、餌場でドングリを漁る子など、いろいろなリスの表情が身近に観察できて、かなり面白いです。



 本来は、冬眠するらしいんですが、暖冬からなんでしょうか、かなり活発に何匹ものリスが活動的に動き回っていました。りすの家の周りを囲んだ、梅園が満開で、非常に綺麗でした。



* さいたま市北区見沼2-94 月曜日(及び年末年始)休園

10:00~16:00

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とうきょうの美味しい食べ物や東日本にある温泉地の紹介です。

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