ジャコの命日に捧ぐ! NYC
ジャコの命日に捧ぐ!NYC
ジャコが居なくなって、もう何年が経つのだろう?町なかからレコード店がなくなり、それと相反するようにジャコの参加したと思しき音源は生前より数を増して発売されている。
没後、来秋で30年!なのか。ジャコサウンドの生音を知らない若者が増えてきたと聞く。その間に、ベースという楽器がえらく進化してしまい、音的にも、バンドのポジション的にもウエイトが高まったように思えるが、どうであろうか?
9月21日、ジャコの命日である。へヴィー・ウエザーのアルバムを学生時代に友人から聞くように勧められ、それからジャコのトリコとなってしまった日々。ジャコの勇姿を目に焼き付けたのは、彼のビックバンドでの来日。
それから何十年も経った今、彼のベストプレイは、どれか?と問われれば、間違いなく、彼が最後にウェザーに残したアルバム、つまりは1982年発売、同名タイトルのウエザー・リポートを挙げるしかない。ジョニ・ミッチェルやフローラ・プリムのバッキングをしていたころは伸びやかだった。たしかにハービー・ハンコックとのミスター・ハンズでの共演は、もちろんマスターピースではあり得る。しかし発売当初、疑問符で迎えられた、この問題作は、実は最高傑作だったと言ってもいい。そう断言する、今頃になって(笑)。
わけても、鳥肌が立つのは、NYCである。組曲さながらに長い曲ではあるが、彼のベースの集大成が此処には納められている。しかも、彼にとっては不本意ながら、サンプリングに近い扱い。それはヘビー・ウェザーのときのような主役からは引きずりおろされた、哀れな、ひとりの演者に過ぎない。
その断片的とも言えそうなランニングベースライン、早いパッセージ、ホーンのように響くフレットレストーン、そのすべてがつぎはぎのように組み合わさり、ザビヌルひとりにゆだねられてアッサンブラージュされている。WR=イコール、ザビヌルである。ザビヌルが天才であり音の魔術師たる真価は発揮されている。ジャコのフレーズはザビヌルが獲得した希少な音源のひとつには過ぎないけれど、彼の人生の中での千載一遇のチャンスでもあり、災難でさえあったろうが、その音ですぐに彼と分かるものだ。
この時期、もう既に、バンドを構成するメンバーとしてジャコはお払い箱的なものになっていた。曲のボトムラインはザビヌルの独特なベースシンセで厚みを持たせて見事に埋まっていたし、メロディーラインはショーターが十二分に奏でていた。それでも、ジャコのベースはサウンドのかなめとして、その個性を垣間見せているだけ、しかし、その閃光は何万光年先から届くパルサーのように鋭い。

没後、来秋で30年!なのか。ジャコサウンドの生音を知らない若者が増えてきたと聞く。その間に、ベースという楽器がえらく進化してしまい、音的にも、バンドのポジション的にもウエイトが高まったように思えるが、どうであろうか?
9月21日、ジャコの命日である。へヴィー・ウエザーのアルバムを学生時代に友人から聞くように勧められ、それからジャコのトリコとなってしまった日々。ジャコの勇姿を目に焼き付けたのは、彼のビックバンドでの来日。
それから何十年も経った今、彼のベストプレイは、どれか?と問われれば、間違いなく、彼が最後にウェザーに残したアルバム、つまりは1982年発売、同名タイトルのウエザー・リポートを挙げるしかない。ジョニ・ミッチェルやフローラ・プリムのバッキングをしていたころは伸びやかだった。たしかにハービー・ハンコックとのミスター・ハンズでの共演は、もちろんマスターピースではあり得る。しかし発売当初、疑問符で迎えられた、この問題作は、実は最高傑作だったと言ってもいい。そう断言する、今頃になって(笑)。
わけても、鳥肌が立つのは、NYCである。組曲さながらに長い曲ではあるが、彼のベースの集大成が此処には納められている。しかも、彼にとっては不本意ながら、サンプリングに近い扱い。それはヘビー・ウェザーのときのような主役からは引きずりおろされた、哀れな、ひとりの演者に過ぎない。
その断片的とも言えそうなランニングベースライン、早いパッセージ、ホーンのように響くフレットレストーン、そのすべてがつぎはぎのように組み合わさり、ザビヌルひとりにゆだねられてアッサンブラージュされている。WR=イコール、ザビヌルである。ザビヌルが天才であり音の魔術師たる真価は発揮されている。ジャコのフレーズはザビヌルが獲得した希少な音源のひとつには過ぎないけれど、彼の人生の中での千載一遇のチャンスでもあり、災難でさえあったろうが、その音ですぐに彼と分かるものだ。
この時期、もう既に、バンドを構成するメンバーとしてジャコはお払い箱的なものになっていた。曲のボトムラインはザビヌルの独特なベースシンセで厚みを持たせて見事に埋まっていたし、メロディーラインはショーターが十二分に奏でていた。それでも、ジャコのベースはサウンドのかなめとして、その個性を垣間見せているだけ、しかし、その閃光は何万光年先から届くパルサーのように鋭い。
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