ヤドリギについて
ヤドリギについて
ヤドリギをご存じだろうか? 関東以南、ほぼどこにでも自生する半寄生植物。とくに冬枯れの山林では、白樺、ブナ、ミズナラなど木の上部=林冠に、なにやら杉玉のようにこんもりとした緑のかたまりと言おうかモコモコっとしたものが多数あって目を惹く、それがヤドリギだ。寄生している大家さんが冬ごもりで葉を落として店じまいする中、そんな芽出しまでの間に、太陽を独り占めできる、それが彼らの戦略なのだ。大企業は利益提供が為されやすいが中小企業まで利益が回らない、そういう論理は植物にも当てはまる。だから小さな植物は日陰の毎日から脱出を考える、なるべく労力を最小限にとどめて大きく成長した植物を這いあがって利益をかっさらう、それが、いわば、つる植物であったり、着生植物、そしてヤドリギだ。
ハイブリットのソーラーカーをイメージしていただければよい。太陽から光合成してエネルギーを自家生産する場合と、そうでない状況時には寄生主である樹木から、ちゃっかりと水分と養分を頂く。ヤドリギは鳥媒花である。そして頃合い見計らって、鳥たちの喜びそうな実を付けて呼び寄せ、また木の高い場所に食べかすの糞を蒔いてもらう。鳥たちが止まる、止まり木こそ、ヤドリギが生活するに相応しいステージであるから、タネにはネバついた粘着性があって枝に留まることを策略のうちに潜ませている。なんとも策略家なのだ。
乗鞍高原~一の瀬園地、、、どじょう池付近には、GW中に水芭蕉の群落が見ごろとなります。そしてヤドリギもたくさん見つけることができます。ちょっと圧巻です。




スポンサーサイト